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# 冬の建設現場での健康管理と防寒対策のポイント
厳しい寒さの中での建設作業は、身体への負担が大きく、適切な対策がなければ健康被害や事故のリスクが高まります。特に北海道のような寒冷地では、冬季の作業環境はさらに厳しさを増します。この記事では、冬の建設現場で働く方々が健康を維持し、効率的に作業を行うための防寒対策や健康管理のポイントについて詳しく解説します。
## 低温環境がもたらす身体への影響
寒冷環境下では、体温維持のためにエネルギー消費が増加し、疲労が蓄積しやすくなります。また、手指の感覚が鈍くなることで作業精度の低下や、凍結した足場での転倒リスクも高まります。さらに、以下のような健康リスクも懸念されます。
– 凍傷:皮膚組織が凍結することによる障害
– 低体温症:深部体温が35℃以下に低下する危険な状態
– 循環器系への負担:寒冷による血管収縮が血圧上昇を招く
– 呼吸器系疾患:冷たい空気の吸入による気道刺激
これらのリスクを軽減するためには、適切な防寒対策と健康管理が不可欠です。
## 効果的な防寒ウェアの選び方
効果的な防寒には「レイヤリング(重ね着)」が基本となります。
1. **ベースレイヤー**:肌に直接触れる最初の層。吸湿速乾性の高い素材が理想的です。綿製品は汗を吸うと冷えるため避けましょう。
2. **ミドルレイヤー**:保温層として機能します。フリースやウール素材が効果的です。複数の薄手を重ねることで、調節が可能になります。
3. **アウターレイヤー**:風や雪、雨から身を守る外層。防水・防風機能と透湿性のバランスが取れたものが望ましいです。
**頭部**:体熱の約30%は頭部から失われるとされています。防寒帽子やヘルメット内装の防寒ライナーを活用しましょう。
**手**:作業性と保温性を両立させるため、薄手の手袋の上に防寒手袋を重ねる「二重手袋」が効果的です。また、使い捨てカイロを活用するのも一つの方法です。
**足**:防寒靴下と断熱材入りの防寒靴を組み合わせ、足元からの冷えを防ぎます。靴は少し大きめを選び、血行を妨げないようにしましょう。
**顔**:マスクやネックウォーマーで顔と首を保護します。特に鼻や耳は凍傷になりやすいため注意が必要です。
## 現場環境の整備
定期的な休憩と体を温める場所の確保は非常に重要です。
– 暖房設備のある休憩所を設置
– 温かい飲み物を提供できる環境を整える
– 濡れた衣類を乾かせる設備の用意
– 通路や作業場所の除雪・融雪作業を徹底
– 滑り止め材(砂、塩化カルシウムなど)の散布
– 転倒防止のための足場の確保と点検
## 健康管理のポイント
寒冷環境では喉の渇きを感じにくく、知らず知らずのうちに脱水状態になることがあります。
– 温かい飲み物を定期的に摂取(カフェインやアルコールは利尿作用があるため注意)
– エネルギー源となる栄養バランスの良い食事
– 朝食をしっかり摂り、体を温める食材(生姜、ねぎなど)を取り入れる
– 作業前のストレッチで筋肉をほぐし、血行を促進
– 定期的な休憩で体を温め、疲労回復を図る
– 風邪などの兆候がある場合は早めに対処
冬季は日照時間の減少から、気分の落ち込みを感じやすい時期でもあります。
– チーム内でのコミュニケーションを大切に
– 十分な休息と睡眠の確保
– 趣味や運動など、ストレス解消の時間を作る
## 作業効率化の工夫
– 気温が比較的高い日中に屋外作業を集中させる
– 寒さが厳しい早朝や夕方以降は屋内作業に切り替える
– 天候予報を確認し、荒天が予想される日の作業を事前に調整
– 2人1組での作業で相互に状態を確認
– 定期的な声かけでコミュニケーションを維持
– 体調不良者を見逃さない環境づくり
## 緊急時の対応
万が一、凍傷や低体温症の症状が現れた場合の対応手順を全員が理解しておくことが重要です。
**凍傷の初期対応**:
– 濡れた衣類を脱がせ、乾いた衣類や毛布で保温
– 患部を温水(40℃程度)につける
– こすらない、マッサージしない
– 早急に医療機関へ搬送
**低体温症の初期対応**:
– 風を遮る場所に移動させる
– 濡れた衣類を脱がせ、乾いた衣類や毛布で保温
– 温かい飲み物を与える(意識がはっきりしている場合のみ)
– 専門医療機関への搬送を急ぐ
## まとめ
冬の建設現場では、適切な防寒対策と健康管理が安全と効率を左右します。個人の対策だけでなく、現場全体での環境整備や相互のケアも重要です。北日本電機工事株式会社のような電気工事業を営む企業においても、屋外での作業が多いため、これらの対策は特に重要となります。
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もちろん無料です。
名称
北日本労災一人親方部会
理事長
中村 翔
認可
厚生労働大臣青森労働局承認
厚生労働大臣福島労働局承認
加入員資格
北海道・青森県・岩手県・秋田県・福島県・山形県・新潟県・宮城県にお住まいの建設工事に従事する一人親方とその家族従事者
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